初恋1/1(いちぶんのいち) (2012/06/29) Windows 商品詳細を見る |
タイトルの印象そのまま1/1
ゲーム「初恋1/1」レビュー
ゲーム公式サイト↓
総合評価/印象
63/B
シナリオ/31 グラフィック/18 キャラクター/7 実用性/4 その他/3
*100点満点、シナリオ50点、グラフィック20点、キャラクター、実用性、その他10点63/B
シナリオ/31 グラフィック/18 キャラクター/7 実用性/4 その他/3
印象(おすすめ度)はAが最高、Dが最低、Sが特別。
点数は低め、レビューは甘めが基本なので、80点満点ぐらいのつもりです。
↓点数の基準はこちらにのせています
■ゲームレビュー目次
(公式サイト、「Story」より引用)
初めての高鳴りが、たったひとつの恋になる――。
主人公は名門公立「星岡学園」の二年生。
学園生活はまさに本番だというのに、いまだに恋愛経験のひとつもない、冴えない日々を送っている。
色恋といえば、憧れの人「生徒会長」の 真加辺碧(まかべ みどり) を遠巻きに眺めるだけ。
クラスメイトや幼なじみとも、一歩踏み出した関係になれずにいる。
そんなある日、憧れの生徒会長の困り顔を目にしてしまう。
『学食向上委員会』 の志望者が一人もおらず、存亡の危機に立たされているらしい。
「だったら、俺が立候補します!」
それは勢いと格好つけだけで、後先なにも考えずに発した言葉。
この一言をきっかけに、主人公の周囲は賑やかに変化していくことに。
一番の理解者である幼なじみ。 悪戯好きで、好奇心旺盛な新入学生。
料理に情熱を燃やす悪友的クラスメイト。 クールで、誰とも関わり合おうとしない不真面目学生。
そして、学園中の憧れである生徒会長まで。
彼女たちとの日々は、やがて甘い初恋に発展していく。
平凡な主人公があることをきっかけに何か新しい事を始めて云々、というよくある展開から始まるストーリー。
ある意味特徴的といえるのは、きっかけにしてもそこからの展開にしても、そこまで刺激的なものではなく、主人公と同様、平凡だったというところだろうか。
タイトルの「1/1」通り、設定などの派手さで気を引こうというのとは違う、等身大という印象の作品。
それはまぁいいのだが、さすがに『学食向上委員会』というのは地味すぎると思うな……。
そして等身大にしても主人公の性格が微妙。
つまらないということはなかったし、主人公にも良い点はあるのだが、等身大なだけに欠点、嫌な点も見える作品だったな、と感じた。
■点数解説、シナリオ・キャラクター
シナリオ | 31/50 | ・甘みと苦みのバランスは……? |
キャラクター | 7/10 | ・ストーリー上の嫌なところも味……といえるかどうか。 |
共通ルート→個別ルート、個別ルートにも共通のイベントが挟まる、という形。
共通は『学食向上委員会』に関するイベントだが、地味なだけに、正直、あんまり面白くは無い。
全体的に、このネタそんな長く書くことかなぁ、とか、そんなシリアスにならんでも……と感じてしまった。
まぁ、リアルならそれなりに真面目に考えるところだろうけど、物語でそんなんみたいとは思わないかな、と。
ちょっと退屈を覚えながら、個別シナリオを進めることになるわけだが、公式サイトのコンセプトに、告白はゴールじゃ無くてスタート、とか書かれていたので、 てっきり、個別ルート→シリアスないろいろ→告白→いろいろイチャイチャとかHシーンとか→終、と思っていたのだが……。
イチャイチャが先に来てシリアス、それを乗り越えたら終り、という普通のゲームにありがちな感じだった。
……というか、エロゲなんだから告白がゴールになるわけないじゃん。
シリアスなのを乗り越えたら何も考えずにイチャイチャなのかなーと思ってたのにー。
キャラの絵が良かっただけに、それを期待していたんだけどなー……。
キャラ自体もシリアスが引っかかっちゃってダウン気味なのが多し。ちとシナリオの都合が鼻について印象が微妙に。
シリアスにも良かったと思えるところはあったのだが、手放しで褒められるほど、全体の評価を引き上げるものではない、と思う。
各キャラクターのシナリオの印象について
・森野 雪乃
幼なじみ。ルートの導入、途中までは万人向けかと。ただ、シリアスはヒロイン5人の中で真ん中ぐらいの重さ。主人公の悪い点が出ているシナリオ。
・鴇崎 摩耶
元子役。シリアス軽めで、素直に楽しめる&キャラの魅力が良くでていると思うので、おすすめ。
・月島 叶
ピザ娘。いや、太っているって意味じゃない。これまたシリアス軽め。告白までの流れも結構良いので、おすすめ2。
・藤川 瑠奈
小っちゃい子。他キャラと差がありすぎて、子供にしか見えない。
シリアスの重さNo.1。主人公とヒロインの悪い点が存分に発揮されてしまう残念感。問題が解決する前にHシーン挟まれても困る……。
・真加辺 碧
生徒会長。胸が決戦兵器。シナリオが良い形でまとまっていて、満足度高め。おすすめ3。やるなら最後にやるといいかも。
■点数解説、グラフィック・実用性
グラフィック | 18/20 | ・質、量ともに良い感じ。 |
実用性 | 4/10 | ・絵が良いだけに、もう一押し二押し欲しい |
量は、差分がやたら多くてちょっと驚いた。多いので60~80ぐらいあって、そんなにいるか~? と思うほど。
質が好みなだけに、良かったなと思ったのだが、周りが大人びているだけに瑠奈だけやたら子供っぽく感じちゃうかなー、と。他のゲームなら、ありそうなキャラなのだが。
実用性については、大体1人5回で、内容もオーソドックス。長さも、それなり。
絵の優良さでプラスもあるが、普通の萌えエロゲの平均点レベルでしょうか。
■点数解説、その他・総合
その他 | 3/10 | ・シナリオを彩る豪華な要素 |
総合 | 63/100 | ・結構お腹いっぱいにはなれそう |
グラフィックについては前述通り。好みならもっとプラスしても良いレベル。
歌については、各キャラ一曲、プラスOP、ED、挿入歌で、10曲も用意されていて、すごかった。
各キャラの性格や、ストーリーにも沿っていて、好印象。
ただ、別に全キャラ同じようにカラオケイベントで流さなくても良いんじゃん? という気が。それを売りにしているみたいだけれど、普通に挿入歌で良いと思うんだ。印象的なシーンで流せば倍率ドン、さらに倍! ではないかと。
システムの使い方、というのは、ゲーム内で携帯電話が出てくる、シナリオでそれが有効に使われていて、それがなかなか良かった。
ただ、携帯電話それ自体については、メールを見たり、写真を撮ったりというものの使い勝手がそれほど良いとは思えなかったので、微妙ではあったが。
総合は63でおすすめ度はB。
ちょっと低いか……とも思うのだが、絵の良さ以外で、誰にでもおすすめできるポイント、あるいは特定の誰かにここが良いよと言える点があまり無かったので、 点を付けるのが難しい。
タイトルで抱く印象をそのままに、そういうのが楽しみな人ならプラスプラスで評価するべきかと。ボリュームがかなりあるので、満腹になれるかと。
それ以外の人には…………ええと…………絵がすごく良いよ絵が!
…………終りです。
……というわけにはいかないか。
ともかく、ゲーム全体では、重いところもあったけれど、ながーく堪能できたので、良かったです。
絵が良いなと思った人で、鴇崎摩耶、月島叶、真加辺碧あたりが好みなら、オススメしたいかなと。
(以下、ネタバレ感想)
キャラ別感想、攻略順。
森野 雪乃
主人公の幼なじみ。
可愛いんだけれども、全キャラの紹介とゲーム序盤を見てみたあとの第一印象は……生徒会長の碧は雪乃の上位互換キャラ?
いや、話をすすめてるうちにそんな印象は無くなったけど。性格的に、かぶってる感があったので。
幼なじみってのは悪くないよねー。と思いつつ、主人公が調子に乗る姿にイラッ☆
告白前にノリでキスしようとしたのを反省したかと思いきや、つきあい始めてから雪乃に良いところを見せようとして周りをよく見ず突っ走り、雪乃に反省せよとばかりに振られる始末。
雪乃は雪乃で、付き合う気がまったくない後輩のテニスの試合を、頼まれたからと応援に行くという、なんだかな~という展開。
もやもやを抱えつつ、雪乃が後輩の告白を断り、主人公が再告白、で元鞘エンドなわけだが……。
どうにも素直に、良かったなーとは思えなかったり。
そしてそのもやもやは、瑠奈ルートでイライラに変わるという……実に嫌な連鎖。
鴇崎 摩耶
元、子役。碧と並んで美人素晴らしい。
個人的な好みは碧よりこっち。
にしても、いつのまに主人公にそこまで惚れてたのやら……。
委員会に加入させるところで、だいぶ好感度稼いでる感はあったけど。過程が書かれるのかなとおもったんだけれど、そんなでもなかった。
でも、ゲームの最後までやってみたら、碧はさらにいつ惚れてるのかわかんないし、雪乃、瑠奈は最初から惚れてるし、叶に次ぐぐらいには、まともな過程なのかも。
ストーリーについては雪乃のような苛つきは無く、途中まで特に問題は無かったのだが、最後だけちょっと首をかしげた。
え、女優に復帰するの? と疑問が。不自然というほどじゃ無いけれど。
主人公にいらつくシナリオじゃなかったし、シリアスも優しめだし、摩耶は綺麗かつ可愛いし、満足度は高めかと。
月島 叶
ピザの子。いや、太っているって意味じゃない。
私服より制服の方がエロい謎。
主人公にバイトさせるため何も言わず原付免許とらせるってどういう……。
まぁそれ以外は無茶なところは無かったし、キャラもストーリーも、萌えさせるものだったので良かったと思います。
バスケの話になったので、てっきり主人公の過去話、バスケ部を辞めたことにからめて、主人公もバスケ復帰するのかなーと思ったけどそんなことはなかったぜ。
にしても、相手のためを思って別れをちらつかせるパターン多くね?
藤川 瑠奈
ちびっ子。周りが大人びているだけに際立って子供感が。
ストーリーは途中まで雪乃ルートかと思うほど、主人公の意識が雪乃に向いている。
主人公が鈍いってのはお約束だけど、悪い方向に働き過ぎて、なんと瑠奈ルートなのに雪乃と付き合いはじめるという暴挙。
で、ちょっとしたことで気まずくなり、雪乃と別れることになり……瑠奈と付き合うことになり……雪乃との関係が最悪になり……委員会の皆との関係も険悪となり……委員会が消滅し……なんか頑張って元通りだよ良かったねめでたしめでたし。
…………。
……。
なにこの胃が痛くなるシナリオ。
瑠奈と付き合うことになったよーやったね! でも、Hシーンとかになっても、ぶっこわれちゃった人間関係が気になって素直に萌えられないのですが!?
ってか、雪乃ルートを先にやると、雪乃に感情移入してるからすっごく嫌な感じが。
雪乃ルートもそのうちちょっとしたことで気まずくなるんですかね、と。 いやまぁ、雪乃ルートでそんなことになっても2人なら大丈夫的な話はありましたが。
この瑠奈ルートで、主人公への信頼が地の底へ落ちたので、無理だわー。
あと、委員会メンバーが距離を取るようになって、委員の数が足りない云々で委員会が消滅したとき、顧問の先生なにやってたんでしょうかね。
折角発足した委員会なんだから、解散しなきゃいけないかもって時点でちゃんと確認したりしないもんなのかと。
全体的に関わってこないですよね先生。美人なのにね。
真加辺 碧
ありがち優等生お嬢様年上世間知らず完璧ヒロイン。胸は飾りじゃないぐらい大きいのでパーフェクトジオング(意味不明)
摩耶と並べると眼福眼福。
瑠奈と並べると戦力差が激しすぎて最早別ゲー。
シナリオは……これまたいつ惚れたのよってぐらい、接近が早い。
そして別れるのもはやーい。サラマンダーよりはやーい。
亡くなった母親との約束があるからもっと勉強する! というのが理由ですけど、あれだね、これで主人公が事故とかで急死したりしたら、立ち直れないぐらい 後悔しそうだね。
お付き合いが早すぎたなら、受験だからちょっと待ってって言えばいいやーん。一足飛びすぎだよいろいろ。
でも、後半の、ゴミ箱に入ってたメール発見からエンディングまでは本当に良かった。
最後にこのシナリオやって良かった。ラストを飾るシナリオとしてはこれ以上のものはないでしょう。
この記事へのコメント
小生は今年購入したエロゲは53本と、ごく平均的な一般人ですが、
摩耶と言えば巡洋艦なのはともかく、怪獣ものを美少女ゲームでやるとは恐れ入った
主人公の意思の弱さは気になったけど、父親の精一杯の愛情を感じられたり、シナリオは素晴らしかった
新作が今年ベストエロゲになりつつありますが、初恋1/1の段階で、その萌芽はあったのだ!
摩耶と言えば巡洋艦なのはともかく、怪獣ものを美少女ゲームでやるとは恐れ入った
主人公の意思の弱さは気になったけど、父親の精一杯の愛情を感じられたり、シナリオは素晴らしかった
新作が今年ベストエロゲになりつつありますが、初恋1/1の段階で、その萌芽はあったのだ!
2014/08/10(日) 08:54 | URL | #-[ 編集]
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